名前のない男あとがき                             


初めて書いた作品です。一番考えて、一番行き当たりばったりな作品でした。
前編を考え、中編で勢いに任せて、後編でつじつまを合わせました。
振り返ってみるとなんとも意味不明な話に。
あとがきがたった3行で終わってしまったので少し解説でも

「私」について
当初は「私」=読者という形式にしようとしたが性別やメモという小道具が出てしまったので断念。
本当は「私」はたくさん殺しまくった後ぶっ殺そうかと思いましたが、物語が1人称で進むので、こいつが死んだら話が終わってしまうので殺さずにそして1人も殺さないでラストまでもって行きました。我ながら後編の冒頭は強引すぎだと思います。やはり殺させておくべきだったか。

「メモ」について
俺の特徴ではないです。思いついたものを書いていっただけです。俺は古文が苦手だし、ブラウンなんてペットは飼っていないです。
しかし、「オーティス・レディングが好き」は当事自分がはまっていた歌手からとりました。我ながらかなり気取ってるなと後々後悔。主人公はかなり古い奴だったのでしょう。

「部屋」について。
トイレと洗面所とベッドとドアしかない白い部屋。広さとかは自分で想像して補完してください。
「記憶喪失で頭が真っ白」というイメージです。トイレと洗面所はどんなに頭が真っ白でも使い方が分かる。即ち「絶対消去されない行動」を意味しています。
例え記憶喪失でも人はトイレで用を足しますし、洗面所で顔を洗います。何も思い出せないのにこれらの使用法は覚えている。矛盾に満ちているな。そう思い設置しました。
おお、なんかまともだ。

オチについて
モヤモヤとしたはっきりしない最後です。なんで「私」はまたスタート地点に戻ったのか。
扉のむこうは何があったのか。勝手に想像してください。
もしかしたらあの部屋は「私」が生み出した現実逃避のための世界だった。とか。
クローン人間研究所で殺し合わせるために作った。とか。
実は「私」は罪人であの世に逝き神から罰を受けている。とか。
ただの悪夢だった。とか。オチは無限です。
御好きなエンディングでお楽しみください。